注意点を意識すると不動産売却のトラブルを回避できる | 広島県の不動産売却ガイド

不動産売却は高額な取引であるため、いくつかの注意点を意識して進めることが重要です。

不動産売却では、境界確定、仲介手数料、隠れた瑕疵など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。これらのトラブルを回避するために、しっかりと準備を整えることで、安心して不動産売却を進められます。

不動産売却の一般的な3ステップ

不動産売却には通常3～9カ月かかり、その間に書類の準備や内覧の受け入れなどもしなくてはいけません。こちらでは、広島で不動産売却を検討中の方のために、不動産売却の一般的な流れを3ステップで紹介します。

◇売り出す前

不動産価格の相場を、レインズ・マーケット・インフォメーションや国土交通省の不動産情報ライブラリなどを参考に把握します。次に、不動産会社を選びます。不動産会社を選ぶ方法は、複数の不動産会社に査定を依頼し査定額を比較して選ぶのが一般的です。

その後、不動産会社と媒介契約を締結し、不動産価格の相場を参考に売り出し価格を決定し、販売活動を開始します。この時期に、必要書類の準備も始めておくと安心です。

◇契約前

購入希望者が物件を見るために訪れます。住まいの印象をよくするために、事前に掃除と整理整頓を行っておくことが重要です。仲介業者を通じて購入申込書や買い付け依頼書を受け取ったら、価格、支払い方法、引き渡し日などを調整し、売買契約を結ぶための日時と場所を決めます。買主と合意が得られたら、売買契約を締結します。

◇引き渡し前

住宅ローンを組んでいる場合は、金融機関に解約を申し出て、売買代金で残債を返済し抵当権を抹消します。引渡し日までに、引越しの手続きや公共料金の精算なども済ませておきます。引渡し当日は、残金支払いと登記申請を行い、買主が物件の最終確認をして物件を引き渡せば、売買契約は完了です。

不動産売却時の段階ごとに起こりうるトラブル

画像出典：フォトAC

不動産売却をスムーズに行うためには、段階ごとに起こりうるトラブルを把握しておくことが大切です。よくあるトラブルとしては、境界確定、仲介手数料、瑕疵などをめぐるトラブルが挙げられます。

◇売り出す前

地価の高いエリアでは数㎝の違いで、不動産価値が大きく違ってくるため、土地の境界が明確にされていないと、隣地の所有者との間で争いが起こる可能性があります。境界が曖昧なうえ、ブロックの所有権や負担費用についての合意ができないと、問題が複雑化して、売却が遅延するだけでなく法的な争いに発展するリスクが生じます。

◇契約前

契約前のよくあるトラブルとしては、仲介手数料に関する取り決めが挙げられます。契約前に不動産会社との間で、仲介手数料の金額と支払い時期について合意をしておかないと、売買成立後にトラブルになる可能性があるでしょう。

それを理由に媒介契約を解約しても、不動産会社は売買契約の成立に対する報酬として仲介手数料を要求されることもあるため注意が必要です。

◇売却後

売却後は、隠れた瑕疵に関するトラブルが発生しやすくなります。隠れた瑕疵とは、不動産購入時に買主が気づかなかった欠陥のことです。

具体例としては、シロアリ被害、配管の水漏れなどがあります。契約不適合責任により、隠れた瑕疵でも売主には責任が生じ、売却後に賠償請求されることがあります。

注意点を知っておくことでトラブルを回避

不動産売却で起こるトラブルは、事前に注意点を知り対処しておくことで回避できます。例えば、境界をめぐるトラブルは土地の測量、隠れた瑕疵をめぐるトラブルはホームインスペクションが有効です。

◇売り出す前

境界確定に関する問題は、売却前に土地の測量で境界を確定し、隣人との合意を得ることで回避できます。売却後の契約不適合責任を回避するためには、自宅の状況を正確に把握しておくことも大切です。

また、専門家にホームインスペクションを依頼する方法もあります。自宅の状況を把握することは、不動産の適正価格を知るのにも役立ちます。不動産売却をスムーズに進めるためには、売り出す前に不動産売却の流れを把握し、売却スケージュールを立てて、売却に必要な費用と書類を早めに用意しておくことも重要です。

◇契約前

不動産売却において、不動産業者選びはとても重要です。複数の不動産業者に査定を依頼し、サービスや担当者の相性を比較し信頼できる不動産業者を選びます。不動産業者と媒介契約を結ぶ際は、仲介手数料をめぐるトラブルを回避するために、契約書をしっかりと理解し、仲介手数料の金額と支払時期を明確にしておくことが大切です。

また、不動産売却では、税金、契約法、登記など、法的義務も生じるため、法律に関する知識を身につけ、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。

◇売却後

不動産を売却して利益を得た場合、譲渡所得税が課税されます。譲渡所得税を納税するためには、確定申告が必要です。確定申告を忘れるとペナルティが課せられるため、早めに準備をしておくと安心です。

注意点を意識してトラブルのない不動産売却を！

不動産は高額なため売却すると、まとまったお金が手に入ります。その他にも、現金化することで遺産分割がしやすくなったり、金銭面で負担が減ったりする利点もあります。

◇現金化できる

不動産の売却は、現金を手に入れる手段の1つです。売却して得た資金を使って、ローンの返済をしたり、新しい家の購入資金として活用したりできます。

また、不動産を相続した場合、そのままの状態では遺産分割が困難です。しかし、現金化すればお金を分けるだけなので、遺産が分配しやすくなります。

◇金銭面の負担が軽減する

不動産を維持するためには、定期的にメンテナンスが必要です。さらに、毎年固定資産税が課されます。これらの費用は大きな負担になることもありますが、不動産を売却し手放せばその負担から開放されます。

また、空家等対策の推進に関する特別措置法の制定により、不動産を放置できなくなりました。不動産による金銭的負担を軽減したい場合は、不動産売却を検討するとよいでしょう。

不動産売却には通常3～9カ月かかり、その間に書類の準備や内覧の受け入れなどが必要です。

まず、不動産価格の相場を把握し、複数の不動産会社に査定を依頼して選び、媒介契約を締結します。次に、購入希望者が物件を見るために掃除と整理整頓を行い、購入申込書を受け取ったら条件を調整し、売買契約を締結します。

最後に、住宅ローンの解約手続きを行い、引き渡し日までに引越しや公共料金の精算を済ませます。

引き渡し当日に残金支払いと登記申請を行い、物件を引き渡せば完了です。トラブルを避けるためには、事前に境界確定やホームインスペクションを行い、不動産業者との契約内容を明確にしておくことが重要です。不動産売却はまとまった資金を得る手段であり、金銭面の負担軽減にも役立ちます。